トーセイ株式会社の年収は?事業内容や強みを解説

2025年04月10日

トーセイは、都市部を中心にオフィスビルなどの不動産再生、デベロッパー、不動産賃貸支援などに取り組んでいる企業です。この記事では、トーセイの会社概要や業績、事業内容、強み、人材育成方針といった点について詳しく解説します。

※本記事の内容は、Webサイトや有価証券報告書等の開示資料をもとに作成しています。
※本記事の執筆は2025年3月時点の内容です。

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トーセイの沿革と会社概要

1950年設立という長い歴史を持つトーセイは、1996年に不動産再生販売を本格化しました。2002年にはSPC法の改正(資産の流動化に関する法律の解禁)に即応して、不動産証券化事業を開始。

新築では「THE パームス」シリーズの分譲マンション、「THE パームスコート」シリーズの戸建分譲住宅の販売を行っています。また、企業再生・事業再生やマンション再生分譲「Restyling事業」、ホテル事業ほか幅広いビジネスを通じて、2011年には東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)に株式上場を果たしています。

会社概要

項目内容
会社名トーセイ株式会社
代表者山口 誠一郎
設立1950年(昭和25年)2月2日
事業内容不動産再生事業、不動産開発事業、不動産賃貸事業、不動産ファンド・コンサルティング事業、不動産管理事業、ホテル事業
資本金6,624,890千円
上場取引所東京証券取引所プライム市場(証券コード:8923)シンガポール証券取引所メインボード(証券コード:S2D)
本社所在地東京都港区芝浦四丁目5番4号 田町トーセイビル
従業員数282名(単体)、809名(連結)(嘱託・パート社員含む1,026名)


売上・利益3期分(トーセイ単体)

この項では有価証券報告書を基に、2022年11月から2024年11月における3期分の売上や利益について解説します。同社の売上や利益について下に表をまとめました。

※以下は単体の数字です。

項目2022年11月2023年11月2024年11月
売上高(単位 千円)43,063,51546,480,52845,587,536
経常利益(単位 千円)10,678,41810,906,96114,838,112
当期純利益(単位 千円)8,687,1168,738,58111,746,437

経常利益・純利益では、不動産需要のストック活用への傾斜や不動産投資への過熱を背景に、順調な業績アップが進んでいることがうかがえます。

売上・利益3期分(グループ連結)


※以下はグループ連結の数字です。

項目2022年11月2023年11月2024年11月
売上高(単位 千円)70,953,48679,446,32982,191,828
経常利益(単位 千円)12,753,53815,310,70717,364,939
当期純利益(単位 千円)8,607,08810,507,09511,985,203

連結の業績も、順調な右肩上がりを示しており、特に2024年の不動産開発事業は、売上高166億円(前期比+129.9%)、営業利益49億円(同+378.9%)と目立った伸長を示しました。

トーセイのグループ企業は、各事業間の関連度が高いことが特徴です。以下の7社を中心に連結子会社全18社がノウハウを共有、相乗効果を発揮しながら成長しています。

会社名事業内容
トーセイ・アセット・アドバイザーズ株式会社不動産ファンド・コンサルティング事業
トーセイ・コミュニティ株式会社不動産管理(プロパティマネジメント)業、ビルメンテナンス業、建物内外の保守、管理、警備、清掃業など
トーセイ・ロジ・マネジメント株式会社物流施設等コンサルティング
トーセイ・ホテル・マネジメント株式会社ホテル事業の企画、運営、管理など
トーセイ・ホテル・サービス株式会社ホテルおよび宿泊・飲料施設の経営、運営
株式会社プリンセススクゥエアー不動産の賃貸、管理、売買、仲介
TOSEI SINGAPORE PTE.LTD不動産に関するコンサルティング

トーセイの事業内容と強み

この項では、トーセイの主力である事業の内容とその強みをご紹介します。

不動産再生事業

経年で資産価値の落ちてきた不動産を取得し、エリアの特性や、入居を想定するテナントの特性に合わせた「バリューアッププラン」を施し、再生販売する事業です。

デザイン性・利便性やセキュリティの向上、環境配慮仕様を加味した物件を投資家やファンド、個人投資家へ販売します。

長い社業の歴史で積み上げられた「目利き」のノウハウと最新の物件データベースを活かし、再生に適した物件選定を行います。関東近郊・都市部の中小規模不動産を得意分野としています。

不動産開発事業

再生不動産の開発・販売は、オフィス、商業施設、マンション、戸建、ホテル、物流施設、アパートなどの多彩なジャンルから最適な選択肢で、新たな価値も生み出します。居住用・事業用共に、建物を再生し長持ちさせるサステナビリティが重要視されるようになった昨今です。

居住用物件については、国土交通省の「住宅ストック維持・向上促進事業」によって、中古住宅の検査・保険制度の拡充やリフォーム助成金事業などのサポートが始まる一方、事業用の物件は、古くなった建物の修繕や維持に関する基準や補助などが確立されていません。

不動産の再生から開発の事業は、市場が新築依存を脱しつつある今、極めて将来性が高いでしょう。

不動産賃貸事業

賃貸事業では自社所有のオフィス・マンション・商業施設などを賃貸し、安定的な収入を確保します。前述の2事業=「市場を把握する力」「必要なリノベーションやリフォーム」を背景に、不動産賃貸事業では強固な集客・客付け能力を発揮します。

事業用物件では、都心部の好立地のビルの買取・再生・賃貸が進めば、財閥系の不動産企業が持つような、安定した企業体力が得られる可能性があります。

また、株式会社価値総合研究所の調査によると、居住用物件は8割以上が個人経営である現状で、今後大きな発展の可能性がある分野といえます。

トーセイは上記の3事業に加えて、不動産管理業、ファンドコンサルティング、ホテルを加えて「6事業」と呼んでいます。また、不動産DX推進や再生物件の販売なども手掛けています。

トーセイの年収・社員平均年齢など

ここからは、トーセイの正社員数や年収、平均年齢について解説します。以下は、直近3年分の有価証券報告書からまとめたデータです。

※トーセイ株式会社単体の数字となります。

項目2022年3月2023年3月2024年3月
平均給与803.5万円847.8万円903.8万円
従業員数(単独)244名268名282名
平均年齢36.1歳36.6歳36.6歳
平均勤続年数5.2年5.6年5.7年
従業員数(全体)663名727名809名

※従業員数は200名前後の臨時雇用者数を含まない人数
※平均給与は賞与および基準外賃金を含む

2015年の国土交通省の統計によると、不動産業界全体の従事者は60歳以上が半数を占めるため、比較すると平均年齢の若い会社であるといえるでしょう。初任給は新卒採用・大卒の場合で、営業職30万1,500円(営業手当5万円含む)・事務職25万1,500円となっています。

以下はその他、トーセイの労働環境に関する公式のデータです。

項目2021年度2022年度2023年度
所定外労働時間  時間:分(1人あたり月平均)26:2924:4524:18
有給取得率 [%]65.468.366.1
奨励資格取得者数192823
研修受講平均時間  [時間]25.164.545.5

出典:https://www.toseicorp.co.jp/sustainability/data/#anchor-16

トーセイの中期経営計画

トーセイでは、中期経営計画の中で以下の項目をかかげています。

基本方針 1.  環境・社会的課題を意識した既存事業の拡大、 営業利益増大
基本方針 2.  DXによる既存事業拡充と新たな収益モデルの創出
基本方針 3.  事業規模拡大、 保有資産増加、 資本効率を意識したバランスシート戦略
基本方針 4.  ガバナンスと効率性の両立を意識したグループ戦略、組織戦略
基本方針 5.  IT活用促進による業務効率・事務効率の改善、 生産性向上に資する従業員満足度の向上
基本方針 6.  サステナビリティを意識した事業マネジメント、 ESG経営の推進

もともとトーセイの取り組む再生事業と、それに連携した開発事業は、消費に無駄のない「サステナブルな社会実現」という方向性に合致しているといえるでしょう。また、不動産DXのノウハウを商品化して事業拡大しつつ、自社のIT活用促進による経営合理化も進めていく方針です。

中期経営計画ではそのほかに、6事業運営のさらなる相乗効果追及によって、顧客へ提供できるソリューション力の強化をはかっていくことも謳われています。

トーセイの人材育成方針

トーセイでは、社員の能力開発とキャリア成長を促進するための、総合的な人材育成プログラムが実施されています。人材育成のためのプログラムは、以下のように多岐にわたります。

新入社員向けの研修中堅~管理職向け研修
入社時研修(社会人の基礎)
ジョブローテーション研修
宅建試験対策講習
決算説明会
営業担当者導入研修
定期面談
昇格者向け研修マネジメント研修
ライフデザイン研修
キャリア研修
営業担当者向け研修
定期キャリア面談

また、外部講師による専門性の高いセミナーも実施され、最新の市場動向や法令について学ぶことができます。

まとめ

今回はトーセイの会社概要や業績、事業内容、強み、人材育成方針などについて解説しました。

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監修

不動産のOTOMO

不動産ブロガー。30歳未経験で不動産業界に転職し、営業や企画に携わり、宅建も取得。不動産業界の魅力を伝えるため「不動産のOTOMO」ブログ運営を開始し、累計40万PVに到達。LH不動産転職の理念に共感し、不動産業界の魅力を伝えるコンテンツを配信中。 資格:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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